さまざまな業種で、実際にマーキングを導入した
事例をご紹介します。
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先日、宮城県の某公立大学の生徒さんから、お問い合わせをいただきました。
「かまぼこの板くらいの木片を表札にしたいが、そのようなマーキング装置はありますか?」との内容でした。
詳しくうかがうと、「仮設住宅に入居されている被災者のために作りたい」とのこと。きっと、住む場所が変わり、郵便や宅急便の配送にも表札が無くて困られているのだろうと推察しました。
以前より、「私たちの持っているマーキングの知恵で、被災地の方々のためにお役にたてることはないだろうか」とメンバー間で話し合いをしていましたので、「ここは是非協力をさせてもらわなければ」との思いで、私たちの経験を元に協力をさせていただくことになりました。
通常、木片へのマーキングというと焼印・ホットスタンプ・レーザーマーカー・サンドブラストといったものになりますが、表札となると漢字は必須ですし、ご予算的にも100万円を超えるようでは厳しそう。どれもこれも適応することが難しいものばかりです。
そこでふと思い出したのは、以前テレビで取材を受けていた塔婆(お墓の後ろに立っている木で出来たアレです)や位牌用のプリンターでした。早速メーカーにコンタクトを取り、仕様・価格を調査しましたが残念ながら、現在は製造中止で一時はとん挫を余儀なくされました。
しかし、私たちの被災地の方々に対する思いは強く、マーキングのプロとしてのプライドからも引き下がれません。
結局、マーキング装置から頭を切り替え、ホビーの世界に目を向けました。
「パソコンと市販のインクジェットプリンタならどこにでもあるはず」
「Tシャツに転写できるのであれば木にもできるのではないか」
ということで、ラミネート系や熱転写のシートで木片にマーキングできる物を調査しました。
ありました。ありました。しかもシート自体も数百円〜数千円と安価です。
すぐに連絡先をメールでお教えしました。この間、最初の電話をいただいてから30分間の出来事でした。
翌日、わざわざ電話で感謝の連絡をいただき、「お役にたてば幸いです」ということで一件落着しました。
私たちは普段の生活で、ショッピングに行っても、テレビを見ていても、無意識のうちにマーキングされているものを探し、潜在的に記憶されてしまっていますので短時間で対応ができたのだと思います。
私たちのコンセプトは、マーキングに関する事柄のプロ集団を目指すということ。
プロの目から見たあらゆるマーキングの経験と知恵を情報として発信するということ。
そのことが、今回の被災地の方々に微力ながらお役に立てるチャンスを与えていただき、私たちの方からも感謝をさせてもらいたいと思っています。ありがとうございました。